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らくらく新聞@ブンタウ

ベトナムのんびりローカルリゾート・ブンタウからベトナムと日本の諸々のことを書いています。 

【僕がフィリピンからでなく,ベトナムからの看護士・介護福祉士の受け入れに期待している理由】

フィリピン・インドネシアからはすでに看護師・介護福祉士の受け入れが始まっている。そしてベトナムから先月ついに第一陣が日本にやってきた。

第1陣ベトナム人看護師・介護福祉士候補者の入国及び訪日後日本語研修開講式の開催 | 外務省

 厚生労働省は「受入れは、看護・介護分野の労働力不足への対応として行うものではなく、相手国からの強い要望に基づき交渉した結果、経済活動の連携の強化の観点から実施するものです。」としているが,日本の看護・介護業界の労働力不足は明白だ。2005年より始まり,ますます人口減が加速している(2013年における人口の自然減は24万4000人)ことを踏まえれば,国内だけで労働力を補うのは非常に難しいだろう。

*割に合わない,しんどいと言われる介護の報酬単価は国に定められているため,労働者が不足していても,競争均衡が発生しない。労働者一人当たりの所得を向上させるのは容易ではない。(経営者が儲ける余地はある)

**介護保険から報酬になる→高齢者の割合が増えていくなかでは報酬単価を上げることは難しい(消費税増税に合わせて若干上がるようだが)

では、海外から受け入れるようにすれば解決するかというと話はそう単純ではないようだ。外国人労働者受け入れの議論は国内の事情(日本人の就業先が奪われる)ばかりが耳に入るが,相手にも勿論事情はある。日本が障壁を緩和しさえすれば,外国人看護師や介護福祉士が喜んでやってくるわけでないということだ。
看護師・介護福祉士の不足は日本に限ったことではなく,アメリカでもおこっている(看護師についての記事:アメリカの外国人労働者と外国人看護師|人材ビジネスコラム|月刊人材ビジネス )

英語を話せるフィリピン人はどちらの国での就業を選ぶだろうか。英語か日本語をこれから学ぶインドネシア人はどちらの言語を選択するだろうか。彼らが日本に来るインセンティブがはたしてどれだけあるのかが問われることになる。

 

実際,老人ホームを経営している知人の話ではフィリピン人介護士は日本よりもアメリカを目指しているとのことだ。そして彼自身はインドネシアに日本での就業向けの看護・介護士養成学校の創立に出資することを決めている。噛み砕いて言うと,英語を話せる人間(アメリカをはじめとした英語圏は勿論,世界を相手にできる人間)がわざわざ日本なんか相手にしないよ,ということだ。

このことを踏まえて,日本で働く・日本人とともに働く人材をどこに求めるかを考えると(一般の日本人が英語や,仏語,中国語などを自然に使えるようにならない限り),教育水準が高く,労働者の数が多く,英語が不得意な人々が多く,所得水準が日本とギャップがあり日本での就業を望む人が多い国ということになる。そんな国があるのか。と思うかもしれないが,ベトナムがまさにその条件にあてはまるのだ。

TOEFLスコアのアジア国別ランキング【2010年】 | 英語の勉強コラム

によると フィリピン5位,インドネシア13位,ベトナム26位となっている。ちなみに日本は27位です。なので僕は,日本人と同じくらい英語が「苦手」な彼らなら日本を目指して「くれる」かもという期待を抱いている。
「ASEAN主要6か国」の中でベトナムはアメリカ・中国・日本の中で日本を重要なパートナーだと回答している人の割合が一番高い国でもあるしね。(平成20年外務省

http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/asean/pdfs/yoron08_01.pdf )



外国人労働者受け入れには色々議論があると思いますが,好むと好まざるにしろ日本も,より外国人を受け入れる・外国人が住む国になっていく(適法・不法両方で)のだろうと思っています。どうせそうなるのなら,予め,いろいろ準備したり試しておいて,ソフトランディングというかスムーズに移行していった方がよろしかろうというのが僕の考えです。そして準備や試行は日本の力やブランドがまだある今のうちにしていた方が,選択肢の数が多かったり,容易であったりするのではないでしょうか。

 

付録

http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000036036.PDF

ASEAN7ヵ国における対日世論調査(結果概要) | 外務省

ASEANの親日度や対日期待度がよくわかる。

 

「やさしい介護福祉士に」 ベトナム初の候補生、日本へ:朝日新聞デジタル

この記事の中で

EPAによる看護師・介護福祉士候補生の受け入れはインドネシアフィリピンに続いて3カ国目。両国では日本語能力が壁になり、国家試験の合格率が低迷していた。ベトナムでは事前に1年間の日本語研修を課し、約150人の希望者から一定レベルに達した138人を選んだ。

との指摘がある。より多くの新たなベトナム人が国家試験に合格することを期待します。