選挙の前に読み返したい政治漫画 5選+α
2015年4月12日と26日に行われる第18回統一地方選挙。
自分たちの町の行く末を決める重大なイベント。
その選挙を前に僕が読み返したくなっている作品を紹介していきます。
(2015年11月11日追記)
随時 政治・選挙に関する漫画を追加していきます。
1.大いなる完
小作農の倅として生きることを良しとしない主人公が、大きなリスクを犯しながら大政治家へのし上がっていく作品。数多の困難に負けず自分も日本も変えていく主人公の熱い姿には心が激しく動かされます。出世した主人公が元の小作地一帯を買い上げた際にとった行動が痛快です。これは必見です。そしてこの作品は本宮作品らしく、主人公と好対照のライバルが用意されています。彼は主人公の小作地の大地主の倅で、彼もまた政治家として大きくなっていきます。土にまみれた生命力あふれる主人公と毛並みの良い優秀で傲慢なライバルがぶつかり合うシーンがしばしばあります。これによって主人公の男気あふれる生き様が鮮明になります。己の信念を貫き、己がまま生きようと思えば偉くなるしかないのかもしれません。そしてまた偉くなれば守り抱えられる人の数も増えます。熱く生きる方法のひとつに政治家という道があると強く訴える作品です。
主人公のモデルは読んですぐわかるように、中卒から総理大臣まで駆け上った「今太閤」田中角栄。人をひきつけるには理由があります。田中角栄もまた魅力的な人物だったんでしょうね。
2.加治隆介の議
この作品をはじめて読んだのはとある衆議院議員事務所でインターンをしていたときです。政治家も漫画を読むんだなと思いながらページをめくっていくと、みるみる引き込まれていきました。議員もきっとこの作品を読みながら心を熱くしていたのでしょう。
政治家の息子ながら政治の道とは距離をおいていた主人公。しかし父とその政治秘書を務める兄の死に遭い、彼らの志を継ぐことを決意します。主人公の出身地および選挙区は農業県鹿児島。国会議員は国の視点で政治を語るべきだという主人公の農業は自由化されていくべきだという持論と大量の票田である農業従事者の鹿児島の農業を保護してこそ、利益誘導してこそ地元の政治家だという考え方が真っ向からぶつかり、選挙は大苦戦。周囲も主人公に翻意を促します。しかしそんな中でも主人公は己の信念を曲げず、最後まで国の視点に立って選挙を戦い抜きます。そんな主人公は醜く激しい権力闘争が行われる政治の世界の中でも駆け出しのころから変わらぬ剛直さと誠実さ維持し続けます。そんな彼ですが、時代の要請をよって徐々に権力の階段を頂点に向かって登っていきます。現実世界でもこんな男が堂々と出世していって欲しいものです。
主人公は中川昭一をイメージしながらかかれてたそうです。
中川 昭一氏(衆議院議員)&弘兼 憲史氏(漫画家)|Liverty Open Collage | 二十一世紀倶楽部 :: 21世紀における人間創り
3.サンクチュアリ
言わずと知れる政治漫画の金字塔。日本を変えると覚悟した政治家とヤクザの二人の男がそれぞれに頂点を目指す。
ヤクザ側の主人公の兄貴分・渡海さんの
「うぬらァ、何をグダグダしてやがる! さっさと選挙に行かんか〜!!」
は名言です。選挙に行きましょう。はい。
4.イーグル
政治(軍事)漫画の雄かわぐちかいじ。『沈黙の艦隊』『ジパング』『太陽の黙示録』が有名ですが選挙前に読むなら『イーグル』が一番!
舞台は米国、テーマは大統領選。主人公ケネス・ヤマオカは米国大統領を目指す日系アメリカ人。世界権力の頂点といっても良い米国大統領への道のりはきれいごとだけでは済まされない。情報戦・心理戦、どろどろの権力争いに立ち向かいながらも決して理想の実現を諦めないケネス・ヤマオカの生き様はとても魅力的です。手に汗を握る情報戦や心理戦もこの作品の魅力です。また、(選挙を通じた)政治参加の重要性を実感できます。
しょーもなさそうな候補者のおっちゃんたちももしかしたらこんな熱い思いを持って街頭で演説しているのかもしれません。
5.大宰相
田中角栄の秘書官だった早坂茂三とゴルゴ13のさいとうたかをのコンビによって描かれる昭和総理大臣(吉田茂から中曽根康弘まで)たちの群像劇。今の政治はある日突然できたのではありません。今日までの政治を勉強するにはうってつけの漫画です。ゴルゴ絵なので登場人物がいつ暗殺されてもおかしくない気がしてしましまいますが、実話を元に更正されているのでそんなこたぁないので安心してください。日本の政治権力の頂点でなされる権力闘争を魅力的に描いています。
6.クニミツの政
『サイコメトラーEIJI』(もう古いですね、私はどんぴしゃの世代だったのですが)の登場人物の1人であるヤンキーのクニミツが政治の世界に挑戦していく物語。マガジンで連載されていただけあって、コミカルな表現が多くサクサク読めます。
物語が進むにつれて突飛に感じられることが多くなり途中で挫折してしまいましたが(汗)前半部分のクニミツや彼の支持する候補者の言葉や思いは、胸を打つものが多く政治・選挙を政治や選挙を伺い知るにはよい題材と言えます。
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政治ってなかなか縁遠い印象がありますが、本来は人の生活や営みの延長線上にあるものですよね。漫画という身近なもので政治というジャンルを面白がれるようになって、楽しみが増えればと思います。
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おまけ
ムダヅモ無き改革
学生時代、行きつけの雀荘で近マ(近代麻雀)を読むのが習慣でした。その近マにこの「ムダヅモ」が連載開始したときの衝撃といったらなかったです。小泉ジュンイチローと金正日が日本の未来をかけて点テポドンで麻雀する漫画を見ることになるとは・・・。