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らくらく新聞@ブンタウ

ベトナムのんびりローカルリゾート・ブンタウからベトナムと日本の諸々のことを書いています。 

ホームレスが販売する雑誌BIG ISSUEを購入することで私たちが得られるもの

オレオレ詐欺についての本を読み貧困や希望の格差を考えさせられている折、友人たちの活動がBIG ISSUEに取り上げられるとのことを目にしました。(友人たちの活動そのものは格差・貧困を直接に取り扱うものではない。)これをきっかけにBIG ISSUEとは何か、どんな価値を提供しているのかを考えてみました。

 

目次

・BIG ISSUEとは

・BIG ISSUEを購入することで私たちが得られるもの

・ぼくがホームレスと関わった経験

・今回のBIG ISSUEの特集「20代、生き方としての社会的起業」のいくつかの紹介

 

・BIG ISSUEとは

 

BIG ISSUEとはホームレスが販売する雑誌の名前とともにそれを運営する団体の名前です。 東京に住んでいる人は街角でホームレスが雑誌を販売しているのを実際に見たことがあると思います。

 ビッグイシューは1991年にロンドンで生まれ、日本では2003年9月に創刊しました。ホームレスの人の救済(チャリティ)ではなく、仕事を提供し自立を応援する事業です。

厚生労働省の調査(2012年)では野宿生活者の約6割を超える人が働いており、約3割の人は仕事をして自立したいと思っています。『ビッグイシュー日本版』は働き収入を得る機会を提供します。

ビッグイシュー日本版|ビッグイシュー日本とは より引用

オレオレ詐欺を描いた本とホームレスの雑誌販売に何の共通が?と思うかもしれませんが

6.失敗しても再チャレンジしやすい社会へ 

ホームレスと若者に共通性? それは、ともに仕事がないこと。大卒者の就職率は60.8%(2010年)、しかも3年後に34%が離職、非正規雇用者は1,906万人、36.7%と2013年には過去最高を更新しています。

若者にとっての仕事は、スキルとキャリアを積むことで具体的に社会へ参加できる機会でもあります。若者にチャンスを与えない使い捨て社会、社会参加の機会をつくれない社会に未来はあるのでしょうか。認定NPO法人ビッグイシュー基金とともに、何度でも再チャレンジができる社会の創造に貢献したいと思います。

(引用元 同上) 

ビッグイシュー基金の考える「ホームレス問題」とは

 

ホープレスになり、ホームレスに
人はなぜホームレス状態になるのでしょうか。失業して収入をなくし、家賃を払えなくなり住居を失くす。この2つの条件だけで人はホームレスにはなりません。3つ目に、友人や家族などの身近な絆を失い、独りぼっちになり希望をなくす。つまり、人はHopelessになりHomelessになるのです。

 

ではホームレスとは一体誰なのでしょうか?
ある研究者は、社会の激しい変化に対応できない人だといいます。だから、誰がホームレスなのかを調べれば、その社会が誰を弱者に仕立て上げようとしているのかがわかるとも言います。かつての日本のホームレス問題は古いタイプの製造、建設・土木などの産業に従事してきた中高年の男性労働者の失業とかかわっていました。今は、これらに加え、派遣切りにあった20代、30代の若いホームレスが増えつつあります。

厚生労働省の2014年4月調査でのホームレス人口は7,508人と、前年に比べ757人減っています。07年1月調査では平均年齢57.5歳、5年以上野宿する人は59%と、高齢化と野宿生活の長期化が指摘されていました。ここでのホームレスとは「都市公園、河川、道路、駅舎その他の施設を故なく起居の場所として日常生活を営んでいる者」と、野宿生活者に限っています。ところが、翌08年のリーマンショックによる世界同時不況により、30万人にもおよぶ派遣労働者の解雇などにより、20~30代の若いホームレスが増えています。彼らの多くはネットカフェや24時間営業の飲食店などで夜を過ごしています。日本においても、国際的なホームレスの定義である、固定した住居をもたない人、また、それを失うおそれのある人という定義に従えば、その数はかなりの数になると考えられます。

ホームレス問題は社会の構造の問題であるとともに、社会の変化やその未来や、人間の生き方にかかわる根源的で、しかも誰の目にも見える問題なのです。
私たちは、ホームレス問題を「社会的排除をともなう現代的な貧困問題」という氷山、その頂点をあらわしている問題だと考えています。

 

ホームレスを救う、それは“社会自身”を救うということです。
ホームレスやワーキングプア、これらの人々を放置することで困るのは、まずは当事者の人々ですが、実は、本当に困るのは“社会自身”なのではないでしょうか? 社会の“連帯”が失われ、社会の問題を解決する社会の力自体が弱くなるからです。

ホームレス問題は、今、あなたのすぐ隣で起きている出来事です。そして、ホームレスという人種はどこにもいません。ホームレス状態におかれている人がいるだけなのです。

“無関心”であることから一歩踏み出して、まず、路上で暮らす「人生をあきらめない」人たちの声に、耳を傾けてみてください。

ビッグイシュー基金とは|ビッグイシュー基金 より引用

ホームレスになるのか主体な犯罪者になるのかには大きな差がありますが、大きな原因の一つがHopelessであることが共通しています。(ホームレスの路上に居を構える行為は法律や条例に反しているようですが いわゆる「ホームレス」になって生活することは、違法ですか?… / ホームレスといっ… - 人力検索はてな

オレオレ詐欺に従事する若者は野心や生活の向上が「まとも」な方法では達成できないという思い=希望の喪失から悪事に手を染めます。這い上がるチャンスがない(どころか生存することすら危ぶまれる)社会では人々は安心して暮らし働くことはできません。いつも失敗・転落を恐れる社会、転落してからは恨みを募らせることしかできない社会は生き苦しくて仕方がありません。社会の希望を増やしていくの手段としてBIG ISSUEはとても良い事業だと認識しています。

 

また、上で指摘されているようにホームレス(生活困窮者)に欠けているのはお金だけではありません。(他者からの認知や承認を求めてSNS中毒になってしまう私たち現代人には理解が容易ですが)他者との関わり・コミュニケーションもとても重要なことなのです。「仕事」はお金を稼ぐ方法であるだけでなく、社会との接続、社会からの認知・承認を感じるための方法でもあります。BIG ISSUEがホームレスたちにそのきっかけを与えているのです。

 

・BIG ISSUEを購入することで私たちが得られるもの

 

そして、きっかけを与えられているのはホームレスだけではありません。

BIG ISSUEを購入することで私たちは、紙の雑誌、情報だけでなく彼らとのコミュニケーションの機会を得ているのです。

雑誌を売り買いするだけで広がりがないと思うかもしれませんが、それだけのことで人は人のつながりを感じられるものです。売り買いは断絶を乗り越える行為なのです。(ティッシュ配りのアルバイトをすると断絶のつらさとそれを乗り越えたときの喜びがよくわかります。)またそこから挨拶や会話をすることもできます。

私たち日本人は弱者とのコミュニケーションの仕方がとても下手なように思えます。弱者に対し「自分とはかかわりのない存在だ」と思っていたり、彼らとのコミュニケーションを「情けをかけたり施しをすると相手のプライドを傷つけるかもしれない」と恐れていたりします。それも当然のことで、そもそもコミュニケーションの機会そのものが圧倒的に少ないのです。

私の生活するベトナムでは宝くじを売って回る人(これは政府の困窮者対策の一環らしい。)や物乞いを見る機会が多くあります。彼らの中には身体障害者や老人、子どもが多く含まれています。彼らに対してベトナム人は自然に気軽にお金を渡します。無視するときも断るときも自然です。弱者が身の回りにいることが当たり前なのでしょう。日本との違い(というか私との違い)を強く感じました。日本がどういう社会なのか、その良い面も悪い面も含めて知るうえで海外での生活は本当に良い機会となっています。ベトナムでの生活・体験を通じて、弱者とそれ以外の人間がコミュニケーションできる場、きっかけの多寡が社会への希望・不安に強い影響を与えていると思うようになりました。

BIG ISSUEの購入は情報の取得や自分自身の安全保障としての「投資」となるだけでなく、人間の大きな喜びである会話・対話のできる相手が増えるきっかけとなると思っています。

 

えらそうなことをツラツラと書いていますが、このことに気がついたのは今日の今日で(友人の活動が掲載されることがきっかけ)、恥ずかしながらBIG ISSUEを購入したことがありません。(今度帰国したときに購入してみます!)

BIG ISSUEの販売を見かけたら、ベトナムにいる私の代わりに購入に挑戦して欲しいと思います。特に今回を!!

ステマ(死語)?いやいや。もちろん友人の活動の応援でもありますが、単純に面白い取り組みがいくつも紹介されているので、一粒で幾つもの味が楽しめますよ、ということです。じゃあよろしくお願いしますね。

ビッグイシュー日本版|販売場所

ではでは。

 

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・ぼくがホームレスと関わった経験

 

ぼく自身が日本にいる間に自然とホームレスと関わった経験は、タバコの火を幾度か貸したくらいだったなぁ。その兄さんと言葉は一言も交わしたことがないけど、ちょっとは通じ合った感じがしたよ。ライターあげるよと身振りで示したときに、いやいらねーよと笑顔と手振りで示したのが印象的だった。元気にしているのかな。

 

こちらから関わりを求めていったところでは新宿中央公園でのカレーライスの炊き出しとその後の見廻り(生きているかどうかの確認です)。友人(そういえば彼はBIG ISSUEでインターン経験あったな)に誘われての参加でした。今思えば、提供していたものはカレーライスだけでなく、「わたしはあんたに関心あるよ」というメッセージも一緒にあったんだなとわかります。炊き出しがコミュニケーション・相互理解の(きっかけの)場として機能していました。

 

これまで見かけた中で一番面白かったホームレスは、京都の鴨川にかかる橋(出町柳かその近く)に居を構えたホームレス。釣りはするは、犬は飼っているは、麻雀はするは、ラジオ・テレビはあるは、昼から友人と飲んでいるはで、充実ライフをおくっているようでした。

 

一番勉強になったのは桜の咲き始めた季節に千鳥淵公園で見かけたホームレス。花見の席取りに深夜からダンボールと寝袋で公園で頑張っていたのですが、寒すぎて死にそうになっていたところに目に付いたのが同じように公園で横になっていたホームレス。彼ら、今でも寒すぎるのに冬をどう越しているのだろうと疑問に思い、失敬して覗いたところ、ダンボールと寝袋の間に新聞紙を入れてあるんですね。これが肝でした。実際に試したところ随分と寒さが和らぎ、無事耐え抜くことができました。

 

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・今回のBIG ISSUEの特集「20代、生き方としての社会的起業」のいくつかの紹介

bigissue-online.jp

 

食べる政治

冊子と食材の通信販売を中心として、人間の生の根本「食」から日本の政治や問題を省みる取り組みなのですが、旨そうな食材が多くベトナムにいて手が出ない私にとっては目に毒です。

 

「社会の無関心を打破する」ことを目指してスタディーツアーを提供する取り組み。行って見て感じることが物事を自分ごとにする上ではとても大切ですよね。

 

団体概要 | NPO e-Education

教育の機会の格差が甚大な途上国にてDVD授業を提供することで若者にチャンスを与える取り組み。この取り組みは五大陸「ドラゴン桜」として良くメディアにも取り上げられていましたね。

 

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ビッグイシューの挑戦

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チェンジメーカー~社会起業家が世の中を変える

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やりたいことがないヤツは社会起業家になれ

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オレオレ詐欺についての本の感想はこちら・・・

オレオレ詐欺の人間の意識とモチべが高くてヤバい。読書感想『老人喰い:高齢者を狙う詐欺の正体 (ちくま新書)』鈴木大介 - らくらく新聞@ブンタウ