らくらく新聞@ブンタウ

ベトナムのんびりローカルリゾート・ブンタウからベトナムと日本の諸々のことを書いています。 

ベトナム人を留学させる仕組みを作りたい。クラウドファンディングのその可能性を見る。

ベトナムに日本に行きたい学生・若者がとても多い。

しかし、行けない。お金がないから。

懸命に勉強しながらも大学・日本語学校への留学を断念する学生を多くみてきました。

そのことを背景に、現在、ベトナム人(外国人)の留学支援を考えています。

問題の一はお金。物価の差。留学費用。

しかし、学を修め日本で働くことができるレベルまで到達すれば、留学費用を返還することはさほど難しくありません。(留学を経ずに日本で働けるレベルまで到達するのは非常に困難です。)実際多くの留学生がこの方法を利用している。しかし、奨学金の窓口は決して広くありません。それを拡大したいのです。

最初はひとりの留学生を日本へ送ることだけを考えていたのですが、それでは継続性がありません。より多くの若者にチャンスを与える方法を探していました。

その中でみつけたのが海外の留学や学費を支援するクラウドファンディングです。

Innova :: 学生に「投資する」時代 アメリカの学費支援スタートアップ Pave

スタートアップPaveは、学費の援助を申し出るサポーターと学生を結びつける事業を開始した。

それは、サポーターが学費を貸与し、それを学生の将来の収入で返済してもらうという形のサポートである。この点は日本でも行われている従来の奨学金制度と変わらないのだが、異なるのは「将来、学生が収入を得るようになったら、一定期間そのうちの数パーセントがサポーターに渡る」仕組みになっているところである(通常、収入の3~10%で、期間は10年ほど)。

つまり、学生が将来大成功して高収入になれば、サポーターも潤うというわけだ。「学生の将来性に賭ける」方法である。
有望で奨学金を受けるべき学生ほど、多くのお金が「投資」される仕組みだ。

民間のファンドを作り、資金を集め、そこから低利子で希望者に貸与する。学費は返却してもらいます。少なくとも利子が+になり、今後の彼らの経済活動次第で日本への+がさらに拡大することになります。「ベトナム人に投資をする」 という形です。

投資する人間はただ、お金を出すだけではなく、彼らの学びの方法や就職についてもアドバイスするメンターの役割も担ってもらいます。エンジェル投資家のような関係です。

アドバイスまでくれる出資者は家族に準ずる存在です。恩義を忘れないベトナム人はチャンスをくれた出資者忘れません。出資者にとっては利子付でお金が返ってくるだけでなく信頼できるつながりができます。彼らは出資者が困難に置かれた場合きっと助けになってくれるでしょう。困難なときに手を差し伸べてくれた人間に対する信頼・好意はとても大きいものですよね。銀行の中で眠っているお金はそれだけの価値しかもちません(通貨価値の下落のリスクもあります)が、この投資・支援はお金だけではない価値をもたらします。

 

また上記のようなGive&Take型以外にもPay it Forward型も面白いです。

ソーシャルキャピタルで助け合う時代へ。メキシコ出身の起業家が手がける、学費のクラウドファンドサービス「StudentFunder」[MYPRO LONDON] | greenz.jp グリーンズ

「StudentFunder」は、金銭的な事情で学校に行くことができない学生のためのクラウドファンディングプラットフォームです。大学院課程の支援から行い、支援者は「Donation(寄付)」と「Loan(融資)」の選択が可能。いまは立ち上げのまっただ中で、来年度の支援を目標に学生を募集しているところです。

お金を工面することができず、大学に通うことの出来ない学生のために、FFF(family, friends, and fools)や、大学のOB、バーサリー(経済的な理由により学費の工面が難しい学生に支給される助成金)を使って調達し、学生も卒業生も教授もすべての人を取り込でリソースが循環するいわゆるエコシステムを作り上げようとしています。

既存のクラウドファンディングプラットフォームの基本形が”Give&Take”とすれば、”Pay It Forward”を基本形にしているのが「StudentFunder」の面白い点です。

 

現在では、ひとりの留学生のためにクラウドファンディングを使うことは構想から外れていますが初期の仕組みやファンドの資金つくりのためには活用できるのではと考えています。

ReadyFor?

CAMPFIRE(キャンプファイヤー)- クラウドファンディング

 

循環し拡大する仕組みを作ることを意識して日本への留学生を増やしていくことに取り組んでいきます。特にベトナム人は親日であり、義理人情も理解でき、英語を苦手とする人が多く、また国としても人口も9000万人、日本からもほど近いのでスタートを切るにあたってベトナムは適しています。

 

※既存の奨学金制度や支援制度で十分ではないかという指摘に対して

日本への留学生を受け入れを支援することに疑問のある人へ - らくらく新聞@ブンタウ

 

参考

安倍政権、官民ファンドで留学支援 受験ステーションマガジン

日本でも外への留学ファンドは動き始めている。

 

かつて炎上してしまったが StudyGiftのも仕組みはとても面白かった。 

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学費支援プラットフォーム「studygift」炎上のこれまで。見えてきた問題点と改善点について。 | サイプロ~とあるサイトプロデューサーのブログ~