テキパキしていない人に厳しい日本、テキパキしていない人に甘いベトナム。どっちが良いですか?
id:p_shirokuma さんの記事を見て、日本人はやはりテキパキしすぎかもしれないと思いました。
テキパキしてない人、愛想も要領も悪い人はどこへ行ったの? - シロクマの屑籠
日本で仕事をしている人たちは本当にできます。そのサービスのおかげでとても日本ではとてもスムーズに生活できます。
ベトナムから見るすき家のワンオペレーション - らくらく新聞@徒然
しかしシロクマさんの言うようにそんな日本社会で働いていくことは非常に過酷なことです。
テキパキしてない店員は御免蒙りたい・愛想の悪い窓口対応にはクレームをつけよう・融通の利かない同僚とは働きたくない・付き合いやすい人とだけ付き合いたい――そういった私達の欲望が寄り集まり、競争社会と個人主義の流儀に基づいて具現化したことによって、社会全体を覆う淘汰圧となって私達自身に跳ね返ってきたのだろう。
サービスを受ける側としての私達にとって、そうした変化は欲望の具現化そのものだった。そのかわり、サービスを提供する側・社会を支える側としての私達にとって、そうした変化は働くためのハードルを吊り上げるものでもあった。その高いハードルをクリアした若者だけが、社会の最前線に立ち続けることを許される。なんと過酷なことか!
私はこれが嫌で、手取りが約3万円(現在約4万円)のベトナム生活を始めることを決めました。
一方ベトナムは、まだまだテキパキしていない奴、愛想も要領も悪い奴でも働ける社会」です。テキパキしていない(どころか明らかにダラダラしている人)もたくさんいるし、愛想も要領も悪いを通り越して仕事をしているのかどうかわからない人にもしばしば出くわします。日本人に知って欲しいことは、それでも彼らは生活しているし、家族を養っているのです。
(とある観光地の警備のおっちゃんたちです。勤務中。)
またベトナム人は仕事こそ、(日本人からみると)手を抜き勝ちですが、家族や友人はとても大切にしています。時間や精神を仕事で消耗せずに、家族や友人に向けて使うのです。仕事では是が非でも提示で帰るやつが、プライベートでは相当な負担がかかることでも積極的に手助けしてくれるというのはよくある話です。自分や家族の時間が後回しになる日本とは真逆ですね。(※)
理想的な社会って、一体どんな社会なんでしょうね?
という問いの答えを考えるときに、ベトナムから学ぶことは多いです。日本人はベトナム人に習ってもっと肩の力の抜き方を覚えてよいと思います。テキパキしていなければ生きられないというのでやはり窮屈にすぎます。
日越相互交流はますます盛んになっていきます。日本に憧れて日本の大学に留学したり、日系企業に就職したりするベトナム人も増えます。そのとき日本人が上から目線にならずにベトナム人の生き方や価値観を学ぶことができれば、日本人の社会も少しずつ生きやすい場所になっていくかもしれません。そうなることを願います(私が日本に帰るためにも。
※ベトナムは、イケダハヤトさんの「まだ東京で消耗しているの?」ではないですけど、「日本でまだ消耗しているの?」と煽りたくなるくらいのんびりしたところです。そして、その中でもブンタウはホーチミンのような日本でも有名な都市に対して「ホーチミンでまだ消耗しているの?」といえる場所です。是非遊びに・移住しに来てみてください。高知とブンタウを比べてもみたいな。