情けは人のためならず。天網恢恢疎にして漏らさず。
帰りしのバスの中で、隣に座ったベトナム人の兄さんと「お前はコリアンか?中国人か?」「いや違うニャッパン(日本)だ」「アジノモト!ホンダ!」など、二言三言会話をした。パーキングエリアについてからの休憩の間に兄さんは大量の肉まんを買っていた。(ベトナムのバスのパーキングエリアにはたいがい肉まん売り場がある。)私は兄さんをどんだけ一人で食べるんだ?ってからかった。兄さんは笑って肉まん1つ私にくれた。もちろん御代はなしで。
そのとき私は
情けは人のためならず
という言葉を思い返した。
というのも
このバスに乗るために寄ったホーチミンのバス停のチケット売り場で、列に割り込まれてなかなかチケットを購入できない欧米系らしき人いたので、手助けしていたから。(割り込みを止めて、売り子にベト語で行き先伝えただけだけど。彼女はブンタウで英語講師をしているとのこと。同じ地の同業とは奇遇やな、また会うこともあるかな、と思いつつ別れた。彼女は翌日の券を購入していた)
良い結果かえってくるの早すぎて少し驚くけど、日本のことわざはベトナムでも生きています。
兄さんには御礼にバスチケットで作った鶴を渡した。鶴が気に入ったのか、こちらの気持ちに応えようとしてくれたのかはわからないけども、彼はとてもいい笑顔でもらってくれた。折り紙は良いコミュニケーションツールです。日本文化を楽しんでもらいつつ、気軽に渡せるものだから。今回、交換したのは肉まんと折鶴だけど、気持ちを交したって言ったほうがむしろ正確。そんときに、金じゃあ気持ちの交換にならないからね。